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寂しかった子、かおり その6 最終

かおりが俺の部屋に泊まるようになって良い変化がありました。

俺は基本バカでしたから、けっこうな頻度で色々な女性が遊びにきます。

かおりは会社内でヤリマンの悪評が広まった女性でした。

普段は社内の女性から敬遠されがち。
しかし、俺の部屋で色々な女性と接する事で
「案外普通の娘」
「結構良い娘」
このような評価が増えていったのか、社内で少しずつ居場所が出来てきた様子でした。

困った事は、それと同時に
「かおりが悪いんじゃなくて、それを目当てに近寄ってくる男が悪い」的な評価が広まって行ったのです。
もちろん俺も野良犬の評価にゲス度がプラスされ、だんだんと誘ってくる女性が減ったのは言うまでもありません(苦笑)

意外だったのは、かおりとB子が友達になった時でした。

これは二人の会話を盗み聞きした時の記録です。

B子
「ねぇねぇ、かおり」
「精子って美味しくないよね」

かおり
「だよねー!!」
「男って必ず『飲んで』って言ってくるんだよね」
「あんな不味いもの!」

B子
「だよねーーー」(^O^)
「でも大好きな人の精子だから飲んであげる」
「その後のお掃除フェラで男が『うおぉぉぉ・・』て感じているのが凄く良い!」

かおり
「えええ・・」
「私は無理」
「飲んであげれない」(>_<)

B子
「気持ち分かるけど、そこから男を虜にしちゃうの」
「分かる?」

かおり
「凄ーい!」
「飲んであげるだけでしょ?」

B子
「ちがう、ちがう」
「イッた後のおチンチンは敏感だから、お掃除フェラしながら言うの」
「『私の事愛してる?』って」

かおり
「えええ・・・」
B子
「そしたら男が感じながら『うおぉぉぉ・・・愛してる・・最高・・』って言ってくれるの」
「いわゆる洗脳しちゃうの」(笑)

かおり
「凄い・・」

B子
「そこから男を虜にしちゃうのよ」(*^_^*)
「うみにフェラしてあげないの?」

かおり
「してあげない」
「一回もしてあげた事ない」

B子
「ふーん、そうなんだぁ・・」
「げぇっへへへへ・・」ゲスな笑い・・俺を横目で見ながら・・

この会話は盗み聞きというより、B子が俺に聞こえるかのように大声で話していた内容。
この時から二人は急接近し、裏でエロな会話をする友達になって行ったようでした。

なんにせよ友達ができる事は良い事です。
しかーし、かおりとSEXの次の日に、必ずB子から「昨日はどうだった?」みたいな質問をされるのは正直うざかった(>_<)

そんな日々を送っているある日、事件が起きたのです。

かおりの周囲にコミュニティーができてきたある日、突然彼女が出勤しなくなりました。
同時に俺の部屋にも来なくなりました。

あれ?
かおりが来ないなぁ・・どうしたんだろう?
軽く考えていた時です。

原因を知ることができました。

教えてくれたのは親友ちゃんです。

ある朝の社内朝礼。
各部署で集まって上長からの挨拶と伝達事項。

親友ちゃんの部署(かおりも同じ部署)で事件が起きました。

いつもの様にZ課長から集合の合図です。
Z課長
「集合、朝礼はじめます」

部署内全員集まってきました。

全員集まってきた頃を見計らってZ課長が「朝礼始めます」と言いかけた時でした。

親友ちゃんがZ課長に歩み寄り、大声で罵声を浴びせます。

親友ちゃん
「おい、テメェ!」
「この前あの子に何したんだ!」<`ヘ´>

集まった全員がどよめいています。
「ええぇ・・」
「どうした」
「何があった・・」

Z課長、びっくり・・(@_@)

親友ちゃん
「かおりの事だよ!」
「テメェ分かってるんだろうな!」
「妻子ありながら自分がやった事分かっているんだよな!」

男だてらに問い幕します。

Z課長、何も発する事の出来ないまま固まった状態。
額ににわかに汗のようなテカリが・・\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?

怒り心頭の親友ちゃん。
何も言えないZ課長の胸倉に掴みかかり・・

親友ちゃん
「テメェかおりに何かあったらタダじゃ済まさないからな!」

同時にZ課長を揺さぶり、殴りかかろうかと言う状態。

さすがに周りの男子社員が中を引き裂き、親友ちゃんは別室へ。
Z課長は気分悪いと早退。

周囲の男子社員が「何があったんだ?」と問い詰めても、親友ちゃんは一切口を割らず、「詳しい事はZ課長に聞け!」と跳ねのけた。

そりゃそうだ!
後々知ったのだが、ある晩かおりとZ課長がデートした時の出来事。
それが凄かったらしい。

かおりの面子もあるから親友ちゃんは誰にも内容を話さなかった。

社内での突然暴力行為。
理由を言わない親友ちゃん。
とぼけて逃げるZ課長。

とりあえず親友ちゃんは出勤停止、自宅謹慎の処分が即日下された。

事の理由を知る二人が出勤していない状態。
八方塞がりかと思った。

だが違った。

B子がいた!
噂を聞きつけたB子がおかりに理由を聞いたのだ。

俺は改めてB子から事の理由を聞かされたのだ。

B子
「実はかおりとZ課長が一晩過ごした時の事・・」
「ホテルに入った瞬間、突然Z課長が豹変し、かおりを殴りつけた」
「そこから彼女を縛りあげ、色々な方法でレイプ同然な事をして、最後中出し・・」
「ショックで何も言えない彼女に、『皆にばらしたら覚悟しておけよ』的な事を言ったみたい」

俺はハラワタ煮えくりかえった!
Z課長に一発喰らわしてやる!
しかし時すでに遅し。
先に親友ちゃんが喰らわしてしまった。
Z課長は暫く休みときたもんだ。
どうしたらいい?

イライラする俺にB子が諭す。
B子
「かおり最近あなたの部屋に来てないでしょ」
「申し訳ない気持ちと、せめて青アザが消えるまで・・って考えているみたい」
「あの子の気持ち分かってあげて」
「何か起こしちゃダメよ」

分かっていても、何もできない俺。
かおりの気持ちを尊重して会社でも一切発言しなかった。
悔しかった・・(涙)

普通ならこれくらいで何もなかった様に終わるのが社会の常。
弱者が泣き寝入りする。
しかし今回は違った。

B子が頑張ってくれたんだ。

会社内でZ課長についての噂を流す。
もちろんゲスな内容で。

B子のゲスな噂話しにオヒレがついて、社内全体に広まった。

「Z課長は強度のS!」
「縛ってスパンキングが趣味」
「抵抗できない相手に強制中出し」
「レイプ同然」
「てか、普段から真面目で通しているくせに変態」
「奥さんとは不仲で欲求不満」
「実はロリコン」

ありもしない内容まで含まれて噂が広まる。

一番効いたと思うのは、実はZ課長の奥さんは元社員。
もちろん会社に友達も多くいる。
だからZ課長の家庭内での噂も聞ける。

「実に良い旦那さん」
「夜の生活はMらしいんだが・・」
「あまえんぼさんらしい」

それに対してB子が言う。

B子
「ええー!」
「全然違うのね」
「もしかして普段の反動が出たんじゃない?」
「私が聞いた噂、あくまでも噂では最悪らしいよ」

そう言われるとZ課長夫妻の友達たちも確認してみるとなって行く。

じわりじわりと包囲網が引かれていった。

B子の頑張りと、周囲の噂に対し俺も決意した。

「よし!」
「会社なんか辞めてもいいや!」
「こうなったら会社に直談判だ!」

覚悟を決めて上司の部屋に向かう。
(以前に社内恋愛禁止で勧告してきた人)

この上司は一応人事部の兼任もしている部長さん。
なんとかしてくれるだろうの思い直訴する。


「部長、Z課長とかおりの噂聞いてますよね?」
「俺に社内恋愛禁止と言っておいて、どうするつもりなんです?」<`ヘ´>

上司(部長)
「その噂は聞いている」
「しかし噂は噂だ」
「余計な事に首を突っ込むな」


「余計だって?」
「かおりは俺の彼女だ!」

上司(部長)
「うるさい!」
「お前の立場が何だろうが、被害者が出てこないのだからどうにも出来ないだろ!」
「俺でもどうにも出来ない」
「これが会社ってもんだ!」


「納得できるか!」
「どうにも出来ないなんて・・」
「こんな会社辞めてやる!」

結局辞めるしか意思表示の出来ない俺。
無力を痛感する。

こんな俺に対し上司から命令が下った。

上司(部長)
「おーし、分かった」
「前から言っていたが社内恋愛は禁止だ」
「お前は自宅謹慎処分だ!」
「OKが出るまで休んでろ!」

売り言葉に買い言葉の俺


「分かったぜ!」
「こんな糞会社辞めてやる!」
「あんただけは良い奴だと思っていたけど残念だ!」
「じゃあな!」

バタンッ!
部長室のドアを閉めて、そのまま会社の門を出た。
何もできない俺は悔しくて悔しくて・・
涙を隠さず帰り道を歩いた。
行きかう人々が俺の顔を見ている。
でも隠さず歩いた。
無力の自分をさらけ出し、自分の中の何かを戒めるために。

部屋に帰りかおりに連絡をとる。

事の次第を伝えた。

かおり
「・・・心配させてごめんね」
「ありがとう」
「グスッ」(涙)

今すぐ会いたい事を告げると、かおりからお断りされた。

かおり
「ごめん、実は今、田舎なの」
「もう会社行かないから・・」
「ありがとうね・・」
「大好きだった・・」

そうなんだ・・(+o+)

肩を落とし、かおりと少しの間話をしたら電話を切った。

どうして良いか分からない俺。
とりあえず自宅謹慎中、家でゴロゴロ過ごす。
そして思い出す。
あっ、いつもココにかおりが居たんだよなぁ・・

別れたのかも分からないまま、どうしようもない時間が流れ、「あの時こうしておけば・・」的な感覚が俺を自己嫌悪に包んだ。

自宅謹慎から二日目。
上司(部長)から電話が入る。

幾らかの挨拶を交わした後、本題を告げられる。

上司(部長)
「この件はお前にだけ特別教えといてやる」
「他には絶対言うなよ」
「Z課長は次の移動で転勤になる」
「場所は○○工場」(田舎の小さな工場、いわゆる左遷というやつだ)


「えっ、本当ですか?」

上司(部長)
「本当だ!」
「これだけの問題起こして、これだけ噂になって、本人もずっと休んでる」
「もう会社には出てこれんだろう」
「この前の会議で俺が通しておいた」


「クビじゃないんですか?」

上司(部長)
「悪いが簡単にクビに出来ないのが会社というものだ」
「今回はこれが限界だ」
「分かってくれ」

そうだよな。
ここが限界。
動いてくれた上司に感謝せねば。


「ありがとうございます」
「かおりや親友ちゃんはどうなるのですか?」

上司(部長)
「本人たちに復帰の意思確認を取ったが辞めるそうだ」
「こればっかりは仕方が無い」
「残念だ・・」

やっぱり(>_<)

上司
「お前はどうする?」
「別に復帰しても良いんだぞ」
「明日から出勤しないか?」

ちくしょう・・
なんか上司の優しさが染みて涙がでるじゃないか・・
グスン(涙)


「俺は・・もういいです」
「このまま辞めます」
「ありがとうございました」

有りがたいお言葉をお断りし、新しい道に進もうと決心した。

自宅謹慎からそのまま退職。
会社の仲間に挨拶も出来ないまま田舎に帰る俺が居た。

かおりや親友ちゃん、B子とは何度か連絡を取った。

かおり、親友ちゃんは辞めた理由が理解できたが、なんとB子もつられて辞めてしまった。
本人曰く「なんか面白く無くなった」という理由らしい。
B子らしいな(*^_^*)

今回接した女性は皆大好きだった。

改めて感謝してます。

ありがとう(*^_^*)

それから上司にも感謝です。

一個人の無力さ。
人の個性の大切さ。
仲間、友達。
意思を一つにする意味。

身にしみて感じました。

本当に皆に感謝でした。
ありがとうございました。

なんか長く書いた割には呆気ない幕切れでごめんなさい。

終わり。


追伸

後日、約一年後、突然かおりから連絡が入った。
会社辞めて今はスナック的な所で働いているらしい。
俺から一言突っ込んでおく。

「毎日男にお持ち帰りされてるんじゃないの?」(笑)
かおり
「毎日じゃない・・時々ね」(笑)

彼女曰く、「工場よりもお水の世界が向いてる事が分かった」そうな。
彼女なりの幸せを感じているみたい。
それで良いと思う。
電話の最後
サヨナラを伝えて後に

「大好きだったよ」(*^_^*)
かおり
「私も・・大好きだった」(*^_^*)

最後はなんだか幸せ気分で電話を切った。
彼女の将来に幸多い事を祈った。
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(ノ_・。)。

なんだかホロリとさせられましたよ。

理不尽なことの多い世の中だけど、ひとりひとりは善良なのよね。(Z課長以外!)(ノ_・。)

かおりさんにはつらい出来事だったでしょうが勉強にもなったと思います。
自分の身を守る術を習得して行って欲しいですね。


長編お疲れ~♪
スラスラ読めたしなかなか読みごたえがありました♪
やっぱ実話は興味深いです~
また書いて下さいねー(o^-^o)

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Re: (ノ_・。)。

お返事遅くなってごめんなさい。
いつもコメントありがとうございます(*^^*)
そして詳しい説明ありがとうございました(^o^)
これからもブログ続けていく励みになりました。
感謝です。
ありがとうございました(^o^)

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実体験を基に官能小説風に書いたり、架空設定で書いたりしてます。
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