小百合の場合(小説)その13
最初から読む→第一話「小百合の場合その1」
水曜日
今日は後輩男子君との約束がある日。
仕事はノー残業デイだから必ず定時で終わり。
約束の18時には絶対に店に行ける。
う~ん。
やっぱり私と男子君の二人きりだと色々と問題あるかも。
話題が続かないとか、お互い変に気を使うだとか。
もし男子君から迫られても困るし。
色々想定して、やっぱ誰かを一緒に誘おう。
という事で、急だけど隣の席の同僚女子ちゃんにお誘い要請。
私
「ねぇねぇ女子ちゃん」
「今日18時からまた男子君に食事誘われてさ」
「だけど私一人だと色々不安だし、一緒に行かない?」
女子
「え~、小百合さん凄いですね」
「もてまくり」
私
「そんなんじゃなくて、ただのグルメ巡りがしたいみたい」
「この前のお礼に人気の店紹介します的な」
「あの人気の和食の店」
女子
「あ~、あの店ですね」
「私も行ってみたかったんです」
「良いですよ」
「この後、特に予定も無いし」
やったー。
これで変な雰囲気もなく穏便に会を過ごせる。
男子君には悪いがそういう事で。
終業時間。
私たちの席に迎えに来た男子君。
嬉しそうな笑顔がこぼれ出ている。
男子
「先輩、お待たせしました、行きましょ」
私
「おっ、男子君」
「急遽予定変更で女子ちゃんも一緒に連れて行きたい」
「大丈夫?」
男子
「えっ?」
「女子さんも一緒にですか?」
「・・・分かりました」
「でも席に3名座れるか聞いてみます」
店に電話する男子君。
少し残念そうな顔をするが、まぁ・・女子ちゃんも大人しく優しい女の子。
見た目も可愛いし、両手に花という事で許してくれ。
男子君、電話を終える。
男子
「OKでした」
「4名席で取ってくれたらしく、座れるとの事です」
「料理も3名分用意してくれるそうです」
良かった。
これで全て穏便に過ごせる。
3名で職場を出て、少し離れたその店に向かった。
店到着。
個室に通され最初のドリンクを注文し、そこから話の切り出したのは男子君。
男子
「今日はお二人のお時間頂きありがとうございます」
「実は今日この企画をしたのは理由がありまして」
「報告します」
「小百合先輩には以前少し相談しましたけど、僕、この会社辞めます」
えええ。
確かに前回食事した時に悩んでいた様子だったけど、決断したのか。
男子
「もう上司には辞意を伝えたんです」
「そしたら上司から
『分かった。来週いっぱいだけ出勤したら後は有休処理するからそれで終わりな』
と即答されました」
「引き留めとか一切されなかったから、やっぱ僕は必要とされてなかったって分かったんです」
「これで清々しました」
「新しい自分のスタートです」
うむ。
そこまで話が進んでいるならそれもよろしい。
吹っ切れているようだし良いんじゃないか。
あれ?
相談は?
男子
「でも最後に自分がお世話になった人にお礼ぐらいしたいじゃないですか」
「僕は普段同僚との付き合いも無かったから、どうしようかなぁ・・って思いました」
「その時小百合先輩に食事連れて行って貰ったの思い出して」
「今日は相談じゃないんですけど、報告みたいな」
「送別会みたいな感じです」
そういう事。
悪い言い方だけど、誰にも相手にされなくて、送別会的な事も無かったから、私を食事に誘ったのね。
最後くらい優しくされたいのね。
甘えたいのね。
分かったわ。
彼との接点は殆どないけど、最後くらい優しくしてあげなきゃ。
よし、今日は頑張れよ的なノリで盛り上げようかな。
それで行こう。
私
「おし、分かった」
「今日は無礼講で楽しく飲もう」
「3人で盛り上がろう」
少し先輩風を強くして、辞めていく後輩を寂しく感じさせない様に振る舞ってあげる。
美味しい食事も堪能し、お酒も少し入って楽しくなってきた時、彼からアプリの話題がこぼれ出た。
男子
「あっ、そういえば小百合先輩、この前紹介したアプリ使ってみました?」
えっ・・忘れていた。
想定外の質問に「まだ」とだけ答えて、なんなら男子君に反撃だぁ。
私
「ねぇねぇ聞いて、女子ちゃん」
「こいつ彼女はアプリの中の2次元ちゃんで良いんだってさ」
「私が2次元じゃエッチどころか触る事も出来ないだろって責めてやったんだ」
「そしたらこいつ2次元は誰も傷つけないから、それで良いんですだってさ」
「男子君、2次元で一人寂しくシコシコしてるんだろ」
男子
「いや~、ばれました」
「そうなんです、僕23年間童貞なんです」
「女の人の事ぜんぜん知らないんですよ、ハハハ・・」
私
「そんな2次元に頼っているから女の体を知らないの」
「もっとリアルで行動しろ」
男子
「はい、今回を機にリアルでSEX出来る様に頑張ります」
私
「いや、SEXだけじゃなくて、恋愛しろ」
「それからレディーを前にしてSEXとかあからさまに言うな」
「喜んじゃうだろ、アハハハ・・」
男子君がそこそこ下ネタ好きだとは意外。
私も大人だから少しは付き合える。
そして女子ちゃんも・・・
あれ?
女子ちゃん赤面してる?
少しモジモジしてる?
彼女の年齢は確か私の3歳下。
25歳だったかな。
もしかして、こういう話は苦手?
私
「もー男子君、注意しなさい」
「下ネタばかり話すから女子ちゃん下向いちゃったじゃない」
「気をつけな」
男子
「あっ、ごめんなさい」
女子
「あっ、いやっ、そのー・・別に嫌じゃないんですよ」
「私もこういう話は結構好きです」
「これは内緒にして下さいね」
「実はHブログとかしてるんです」
えーえーえー!!!
この清楚で大人しく、優しくて可愛い女子が?
興味津々の目で見ていると彼女が続いて言う。
女子
「実は私、むっつりなんです」
「て言うか・・ブログだと書けるんだけど、人前だと言えないんです」
「今日は小百合さんと一緒だし、男子君ももう辞めるから」
「言っちゃおうかなって、頑張ってみました」
えーえーえー!!!
うそーうそーうそー!!!
でも嬉しい。
こんな時は彼女の勇気をたたえようじゃないか。
おし、この後はアダルトトーク全開で行くぜ!
みんな準備は良いか!
まずは飲み物お代りだ。
続く。
水曜日
今日は後輩男子君との約束がある日。
仕事はノー残業デイだから必ず定時で終わり。
約束の18時には絶対に店に行ける。
う~ん。
やっぱり私と男子君の二人きりだと色々と問題あるかも。
話題が続かないとか、お互い変に気を使うだとか。
もし男子君から迫られても困るし。
色々想定して、やっぱ誰かを一緒に誘おう。
という事で、急だけど隣の席の同僚女子ちゃんにお誘い要請。
私
「ねぇねぇ女子ちゃん」
「今日18時からまた男子君に食事誘われてさ」
「だけど私一人だと色々不安だし、一緒に行かない?」
女子
「え~、小百合さん凄いですね」
「もてまくり」
私
「そんなんじゃなくて、ただのグルメ巡りがしたいみたい」
「この前のお礼に人気の店紹介します的な」
「あの人気の和食の店」
女子
「あ~、あの店ですね」
「私も行ってみたかったんです」
「良いですよ」
「この後、特に予定も無いし」
やったー。
これで変な雰囲気もなく穏便に会を過ごせる。
男子君には悪いがそういう事で。
終業時間。
私たちの席に迎えに来た男子君。
嬉しそうな笑顔がこぼれ出ている。
男子
「先輩、お待たせしました、行きましょ」
私
「おっ、男子君」
「急遽予定変更で女子ちゃんも一緒に連れて行きたい」
「大丈夫?」
男子
「えっ?」
「女子さんも一緒にですか?」
「・・・分かりました」
「でも席に3名座れるか聞いてみます」
店に電話する男子君。
少し残念そうな顔をするが、まぁ・・女子ちゃんも大人しく優しい女の子。
見た目も可愛いし、両手に花という事で許してくれ。
男子君、電話を終える。
男子
「OKでした」
「4名席で取ってくれたらしく、座れるとの事です」
「料理も3名分用意してくれるそうです」
良かった。
これで全て穏便に過ごせる。
3名で職場を出て、少し離れたその店に向かった。
店到着。
個室に通され最初のドリンクを注文し、そこから話の切り出したのは男子君。
男子
「今日はお二人のお時間頂きありがとうございます」
「実は今日この企画をしたのは理由がありまして」
「報告します」
「小百合先輩には以前少し相談しましたけど、僕、この会社辞めます」
えええ。
確かに前回食事した時に悩んでいた様子だったけど、決断したのか。
男子
「もう上司には辞意を伝えたんです」
「そしたら上司から
『分かった。来週いっぱいだけ出勤したら後は有休処理するからそれで終わりな』
と即答されました」
「引き留めとか一切されなかったから、やっぱ僕は必要とされてなかったって分かったんです」
「これで清々しました」
「新しい自分のスタートです」
うむ。
そこまで話が進んでいるならそれもよろしい。
吹っ切れているようだし良いんじゃないか。
あれ?
相談は?
男子
「でも最後に自分がお世話になった人にお礼ぐらいしたいじゃないですか」
「僕は普段同僚との付き合いも無かったから、どうしようかなぁ・・って思いました」
「その時小百合先輩に食事連れて行って貰ったの思い出して」
「今日は相談じゃないんですけど、報告みたいな」
「送別会みたいな感じです」
そういう事。
悪い言い方だけど、誰にも相手にされなくて、送別会的な事も無かったから、私を食事に誘ったのね。
最後くらい優しくされたいのね。
甘えたいのね。
分かったわ。
彼との接点は殆どないけど、最後くらい優しくしてあげなきゃ。
よし、今日は頑張れよ的なノリで盛り上げようかな。
それで行こう。
私
「おし、分かった」
「今日は無礼講で楽しく飲もう」
「3人で盛り上がろう」
少し先輩風を強くして、辞めていく後輩を寂しく感じさせない様に振る舞ってあげる。
美味しい食事も堪能し、お酒も少し入って楽しくなってきた時、彼からアプリの話題がこぼれ出た。
男子
「あっ、そういえば小百合先輩、この前紹介したアプリ使ってみました?」
えっ・・忘れていた。
想定外の質問に「まだ」とだけ答えて、なんなら男子君に反撃だぁ。
私
「ねぇねぇ聞いて、女子ちゃん」
「こいつ彼女はアプリの中の2次元ちゃんで良いんだってさ」
「私が2次元じゃエッチどころか触る事も出来ないだろって責めてやったんだ」
「そしたらこいつ2次元は誰も傷つけないから、それで良いんですだってさ」
「男子君、2次元で一人寂しくシコシコしてるんだろ」
男子
「いや~、ばれました」
「そうなんです、僕23年間童貞なんです」
「女の人の事ぜんぜん知らないんですよ、ハハハ・・」
私
「そんな2次元に頼っているから女の体を知らないの」
「もっとリアルで行動しろ」
男子
「はい、今回を機にリアルでSEX出来る様に頑張ります」
私
「いや、SEXだけじゃなくて、恋愛しろ」
「それからレディーを前にしてSEXとかあからさまに言うな」
「喜んじゃうだろ、アハハハ・・」
男子君がそこそこ下ネタ好きだとは意外。
私も大人だから少しは付き合える。
そして女子ちゃんも・・・
あれ?
女子ちゃん赤面してる?
少しモジモジしてる?
彼女の年齢は確か私の3歳下。
25歳だったかな。
もしかして、こういう話は苦手?
私
「もー男子君、注意しなさい」
「下ネタばかり話すから女子ちゃん下向いちゃったじゃない」
「気をつけな」
男子
「あっ、ごめんなさい」
女子
「あっ、いやっ、そのー・・別に嫌じゃないんですよ」
「私もこういう話は結構好きです」
「これは内緒にして下さいね」
「実はHブログとかしてるんです」
えーえーえー!!!
この清楚で大人しく、優しくて可愛い女子が?
興味津々の目で見ていると彼女が続いて言う。
女子
「実は私、むっつりなんです」
「て言うか・・ブログだと書けるんだけど、人前だと言えないんです」
「今日は小百合さんと一緒だし、男子君ももう辞めるから」
「言っちゃおうかなって、頑張ってみました」
えーえーえー!!!
うそーうそーうそー!!!
でも嬉しい。
こんな時は彼女の勇気をたたえようじゃないか。
おし、この後はアダルトトーク全開で行くぜ!
みんな準備は良いか!
まずは飲み物お代りだ。
続く。